内転型痙攣性発声障害の症状・症例
痙攣性発声障害の原因はいまだ不明ですが、局所性ジストニアと考えられており、完治は難しい疾患です。その中でも内転型の痙攣性発声障害は、声を出そうとすると自分の意思と無関係に声帯が異常な動き方をしてしまうため、声を出そうとすると声がつまる、声が震えるなどの症状が起こり、苦しく絞り出すような声になったり、息漏れ声、かすれ声になる場合もあります。声帯そのものには異常がないことが多く、耳鼻咽喉科医の診察でも診断がつかないことがあります。また、痙攣性発声障害という診断がついても、治療できる施設は限られているのが現状です。
一般的にはリハビリテーションの効果は限定的で、適切な訓練を一定期間行っても主な症状は治らないとされており、注射や手術などの外科的治療が選択肢となります。内転型痙攣性発声障害によって、声が出しにくい状態であるにも関わらず、無理に声を出そうとすることにより、過緊張性発声障害を併発することもあります。症状が出現したら、お早めに音声専門の耳鼻咽喉科医の診察を受け、必要に応じてリハビリテーション、ボトックス注射、手術治療を相談することをお勧めします。
症例1. 男性 50歳
詰まりがひどい例
症例2. 女性 37歳
震えがひどい例
症例3. 女性 25歳
詰まりとかすれがひどい例
症例4. 女性 30歳
治療
ボツリヌス毒素を注射することにより一時的な改善を見ることもありますが、薬の効果が数カ月で切れるので注射を繰り返す必要があります。
それに対して喉頭形成手術(甲状軟骨形成術Ⅱ型)は長期にわたる効果の持続が期待できます。
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