下鼻甲介手術(内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型)
重症のアレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎には、内服薬や点鼻薬を用いても症状の改善には限界があります。特に鼻づまりにはお薬があまり有効でないことも多くあります。
年中鼻が詰まったり、季節性の鼻づまりの程度が特に強い場合は「粘膜下下鼻甲介骨切除術」という下鼻甲介骨の容積を減らす手術を行います。
一般的に行われているレーザー手術は下鼻甲介粘膜表面を焼灼するため、表面が瘢痕化したり粘膜としての機能が損なわれると考えており、当院では現在行っておりません。
粘膜下下鼻甲介骨切除術は、下鼻甲介の中にある下鼻甲介骨を切除することで、下鼻甲介を減量させ鼻の通りをよくします。粘膜へのダメージが少なく、かつ下鼻甲介の容積を縮小させることができる手術法です。手術の際の手間はかかりますが、良好な術後の状態が見込め再発も少ない手術法です。
当院での手術は、基本1泊2日の入院をしていただき、全身麻酔下で行います。外来で行う焼灼術に比べ時間的または費用的なご負担は大きくなりますが、鼻の正常な状態を取り戻すことが見込める手術として積極的に行っています。
手術の流れ
肥大化している下鼻甲介。 | 下鼻甲介をメスで切開していきます。 | 露出した下鼻甲介骨を丁寧に剥離させていきます。 |
剥離させた下鼻甲介骨を除去します。 | 下鼻甲介から下鼻甲介骨が完全に除去します。 |